誰が言ったのか忘れましたが「子どもでいること自体が悲しいこと」という言葉があります。

時々、この言葉を思い出す状況に遭遇します。

毎日、寝るのが12時という子どもがいます。12時になるのはお母さんが遅くまで働いているので家事をしなければならないから。

また、様々な理由で子どもとの関係が危機的な状況にあるのにそれを解決できず、そのイライラを子どもや他人にぶつけてしまう親達。

多分、こんなことは氷山の一角で、子どもを対象にした仕事や活動に長く携わっている先輩方は、もっと厳しい子ども達の現実に遭遇していると思います。

子どもが厳しい状況にあるのは、多くの場合、原因は親にあると思います。
賢い親ほどプライドが高くそれを認めることが難しいようです。

そして、他人である私たちが、その子ども達に対してできることは結局のところ「話を聞くこと」だけ。
このように、子どもの支援活動をされて来た先輩方がおっしゃいます。
私はこれを実感する度に「子どもでいること自体が悲しいこと」という言葉を思い出します。

「子ども食堂」にご興味、関心をもたれた方々にお願いしたいことがあります。

先ず自分の身の回りを見直してみてください。
貧困の子ども達のために何かをするより、自分の心の整理と、身の回りでできることから始めてみてください。

例えば。子どもをしかるのを一日一回減らす。近所の子ども達に笑顔で挨拶する。そんなことです。
そうすれば、子ども達の心が少しだけ軽くなるはずです。

私たち「桃谷こども食堂」にできることは、多分その程度のことだと思います。